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中井 友晃*; 小舟 正文*; 永本 健留*; 菊池 丈幸*; 米田 安宏
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 41(3), p.251 - 254, 2016/09
非鉛圧電体としての応用が期待されているNaNbOとKNbOの固溶体は、焼結温度の違いから通常の固相反応法による合成が困難である。そこで、錯体重合法による合成法を開発し、固相反応法では得られないような緻密な焼結体を得ることができた。放射光を用いた構造解析を行ったところ、NaNbOとKNbOの相境界に加えて焼結助剤として加えたLiNbOも構造変化を誘起することがわかった。
米田 安宏; 永本 健留*; 中井 友晃*; 小舟 正文*
Transactions of the Materials Research Society of Japan, 41(2), p.197 - 200, 2016/06
ペロブスカイト型ビスマス化合物のBiNaTiO (BNT)は非鉛圧電体として研究されてきた。詳細な構造解析を行ったところ、低温焼成では菱面体晶構造であるが、焼成温度を上げていくと次第に単射晶構造が安定化する。我々は、焼成温度によって格子が収縮しイオン半径の異なるビスマスとナトリウムの相対的な位置が変化する仮説を提案した。この仮設の検証のためにイオンサイズの異なる元素で置換し、局所構造解析を行った。その結果、我々の仮説で矛盾なく説明できることがわかった。
石川 法人; 大久保 成彰; 田口 富嗣
no journal, ,
本研究では、高速重イオン照射したセラミックス材料の照射表面において形成されるナノ隆起物(いわゆるヒロック)の新しい観察手法を提案する。これまで、照射表面に形成されるナノ構造の多くは、AFM(原子間力顕微鏡)で観察されてきたが、AFMの空間分解能は、AFM装置のプローブ端子の寸法に制限されてきた。プローブ端子は、通常ヒロックと同じオーダーの寸法をしているために、AFMで観測されるヒロックの寸法は、常に数nmの系統誤差を含み、過大評価してしまう。本研究では、透過型電子顕微鏡を用いるとともに、ヒロックを側面方向から観察することによって、寸法を過大評価することなくヒロックを観察する手法を開発した。この手法を用いて、核燃料模擬物質CeOおよび同じ結晶構造を持つCaF、さらに(Y,Fe)系酸化物、NiOなどの様々な材料におけるイオン照射時に形成されるヒロックの寸法を測定し、これまでAFMで報告されてきたヒロック寸法がどれだけ過大評価されてきたかについて議論する。
長澤 尚胤; 木村 敦; 出崎 亮; 石井 保行; 山田 尚人; 江夏 昌志; 島田 明彦; 大久保 猛; 佐藤 隆博; 田口 光正
no journal, ,
近年、iPS細胞やES細胞技術によって患者自身の幹細胞を生体外で分化誘導して、治療に用いる再生医療が実現しつつある。細胞が増殖し、臓器形状を保持する足場材料としてハイドロゲルの利用が注目されている。細胞培養に影響を与えるゲル表面の微細な形状や化学的な特性を調べるために、生理的に無害である多糖類誘導体を原料として、プロトンビームによる分解・架橋反応を利用したゲル微細加工技術の開発を行った。ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)の濃厚水溶液(30wt%)を調製し、TIARAのシングルエンド加速器からの2.5あるいは3MeVのプロトンビームを照射した。含水試験などから、ゲル構造体が形成していることが分かった。さらに、プロトンビームのスキャン形状を制御することにより、ラインアンドスペース等のゲル構造体を作製できる見通しを得た。
山口 正剛; 海老原 健一; 板倉 充洋
no journal, ,
鉄鋼材料の水素脆性(応力腐食割れ)は、鉄鋼の高強度化を妨げている重大な問題であるが、そのメカニズムは未だによく分かっていない。我々は水素による粒界破壊に着目し、粒界の原子間結合力を表す粒界凝集エネルギーを第一原理から計算した。その際、炭素やその他の不純物元素(リン等)の粒界偏析を考慮した上で、亀裂進展中に動きまわり破面形成を助長するモバイル水素による影響を取り入れた。その結果、粒界水素脆性が生じる非常に低い固溶水素濃度領域(10原子分率以下)においても、20-30%程度の顕著な凝集エネルギー低下が生じること、そして、破壊力学試験データと結合させることで、マクロな破壊靭性低下が粒界凝集エネルギー低下から生じていることを示唆する解析結果を得た。
山本 春也; 杉本 雅樹; 宮下 敦巳; 箱田 照幸; 八巻 徹也; 森 利之*
no journal, ,
酸化セリウム(セリア)に担持させた白金(Pt-CeO)は、Pt単独よりも高い酸素還元活性を示すことから、固体高分子形燃料電池におけるカソード触媒として有望視されている。Pt-CeOの酸素還元活性を十分に引き出すためには、Ptナノ粒子をセリア表面に均一分散させる必要がある。本研究では、電子線及び線を用いた放射線還元法によりCeO膜上にPt粒子を形成し、その形態、析出量、化学結合状態について、走査型電子顕微鏡、ラザフォード後方散乱法、X線光電子分光法などにより調べた。実験では、スパッタリング法により石英基板上に蒸着したCeO膜をエタノール添加の塩化白金酸水溶液に浸漬し、そこへ2MeV電子線あるいはCo線を最高で50kGy照射した。その結果、直径数十ナノメータのPt粒子がCeO膜上に一様に析出し、界面ではCeOの酸素欠損を介して化学結合を形成していることが示唆された。
山本 春也; 島田 明彦; 宮下 敦巳; 箱田 照幸
no journal, ,
白金(Pt), パラジウム(Pd)は、水素分子を水素原子に解離させる触媒として水素センサーに用いられている。線環境下で水素センサーを使用するためには、空気の放射線分解により生成されるオゾンや窒素酸化物等がPt及びPd触媒に及ぼす影響を検討する必要がある。本研究では、高い結晶性のPt(111)及びPd(111)エピタキシャル薄膜を作製し、その空気下線照射による表面組成、結晶性のわずかな変化をラザフォード後方散乱/channeling法, X線光電子分光法により評価した。その結果、Pd膜では、2.5MGyの照射により表面から約10nmの領域で酸化物の形成が確認された。また、表面に窒素の存在も確認され、空気中窒素の放射線分解生成物である硝酸と表面酸化との関連性が示唆された。一方、Pt膜では、5MGyの照射でも酸化物の形成が確認できなかったことから、線照射下の触媒としてPtがより有望な素材であることがわかった。
榊 泰直
no journal, ,
レーザー駆動型重イオン加速手法を用いて、10W/cmというレーザー強度で0.9GeVという鉄イオンの生成に成功した。その報告と、レーザー駆動イオン加速手法を用いたアプリケーションについて話をする。
木全 哲也*; 加藤 翔*; 八巻 徹也; 山本 春也; 箱田 照幸; 小林 知洋*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
固体高分子形燃料電池における正極の酸素還元触媒として、高い活性や耐久性を持つPtナノ微粒子の研究が盛んである。本研究では、グラッシーカーボン(GC)基板上に堆積したPtナノ微粒子を試料に用いて、GCへの照射効果がPtナノ微粒子の触媒特性に及ぼす影響を検討した。実験では、GC基板に380keV Arを1.010 ions/cmのフルエンスで照射した後、粒径5nm程度のPtナノ微粒子をスパッタ蒸着し、その酸素還元活性を回転ディスク電極法により調べた。酸素還元反応のターフェルプロットでは、イオン照射GC基板上のPtナノ微粒子の方が未照射の場合に比べて約2。5倍高い活性化支配電流密度を示した。したがって、GC基板へのArイオン照射により、その上に堆積したPtナノ微粒子の酸素還元活性を高められることを初めて見出した。